文学

『デカルトの密室』 etc.

文学関連の新刊・近刊情報。 瀬名秀明『デカルトの密室』新潮社、2005 デカルトの密室作者: 瀬名秀明出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/08/30メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (105件) を見る ...

談話談話も仕事のうち

今日は原稿準備の一環として友人に話を聞きにいく。 *-*先日聴こうと思ったらHDDから消失していたパティ・スミス。グレン・グールドとともに領域横断的に消失している事実に一瞬とまどったのだが、気をとりなおしてレンタルショップで借りてきた。今日...
記事

老母草

先日、地元の市が運営する中央図書館に足を運んだ。図書館は、バブルのころに建立されたとおぼしき巨大な文化施設のなかにある。その建物には、図書館のほかにもレストランや各種イベントホールなどが入っており、講演会や展示会などのほか、小さな映画祭が行...

生きているのはひまつぶし

「深沢七郎」という文字を目にするたびに、また、「フカザワシチロー」(*1)という音を人から聞いたり自ら発したりするたびに、自動的にわたしの頬はゆるんでしまう。それが言祝ぐべき事柄なのか、はたまた憂慮すべき事態なのかはよくわからないのだが、と...

タイムスリップの断崖で(第6回)

出てからかなり経っているのだが、今日ようやくチェックできた。 絓秀実「「革命無罪」から「愛国無罪」へ――「東風」計測の新・尺度」、『en-taxi』2005年夏号(第10号)、扶桑社 enーtaxi 第10号 (ODAIBA MOOK)作者...

在日ヲロシヤ人

星野智幸『在日オロシヤ人の悲劇』講談社、2005 在日ヲロシヤ人の悲劇作者: 星野智幸出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/06/18メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (25件) を見る 信頼する読み手から激...

第1回――内田魯庵

※「明治賢人研究会」は、武蔵野人文資源研究所の公式分科会です。 内田魯庵「銀座と築地の憶出」、『魯庵の明治』山口昌男、坪内祐三編、講談社文芸文庫、1997 魯庵の明治 (講談社文芸文庫)作者: 内田魯庵,坪内祐三出版社/メーカー: 講談社発...

犬描写、第三の大家

先日、わたしは次のような記事を書いた。 ※敬愛する大西巨人氏のひそみにならい(いつもどおり内容には大きな落差があるが、形式だけを見習って)、以下に長々と引用する。 ◇哲劇メモ > みそつかす(2005年7月19日)腹が立ってしかたがないので...

ABC@六本木

元同僚(現友人)と六本木で昼飯。そのときに立ち寄った青山ブックセンターで購入した新刊3冊。 ジョルジョ・アガンベン『バートルビー――偶然性について』高桑和巳訳、月曜社、2005 バートルビー―偶然性について [附]ハーマン・メルヴィル『バー...

杉浦日向子さん死去

杉浦日向子さんが死去江戸情緒豊かな漫画やエッセーで知られた江戸風俗研究家の杉浦日向子(すぎうら・ひなこ)さんが22日午前4時32分、下いん頭がんのため千葉県柏市内の病院で死去した。46歳。(読売新聞) 尊敬していました。◇らっしゃい東京 >...

セパレータ問題

ほんとどーでもいいことですが。id:june_tさんがずっとフェイスマークと思っていらっしゃったという拙ブログにおける「*-*」。 june_t 『ここのところずっと気になっていたのが「*-*」でした。フェイスマークかと思ったのですが、さっ...
記事

みそつかす

腹が立ってしかたがないので(上記エントリー参照)、気分を鎮めようと幸田文を読んでみる(仕事は?)。書棚からとりだしたのは、ご存じ『みそっかす』。 幸田文『みそっかす』岩波文庫、1983 みそっかす (岩波文庫 緑 104-1)作者: 幸田文...
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文学的なるものと人間的なるもの

今日届いた本。 白楽晴『白楽晴評論選集 I――「文学的なるものと人間的なるもの」その他』李順愛編訳・解説、同時代社、1992 白楽晴『白楽晴評論選集 II――D・H・ロレンス研究を中心として』李順愛編訳・解説、同時代社、1993 白楽晴(ペ...
記事

プルーストと在日

上野千鶴子、鈴木道彦「対談 プルーストと〈在日〉のあいだ」、『青春と読書』2005年5月号、集英社 いまさら5月号の話もないだろうということかもしれないが、昨日部屋を片付け中にたまたま発見し、読みふけってしまった。プルースト『失われた時を求...
記事

失語の一歩手前でふみとどまろうとする意志

講談社文芸文庫から『石原吉郎詩文集』が刊行された。 石原吉郎『石原吉郎詩文集』講談社文芸文庫、2005 石原吉郎詩文集 (講談社文芸文庫)作者: 石原吉郎,佐々木幹郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/06/11メディア: 文庫購...
記事

ヰタ、イタ。言フ、言ウ。

講談社文芸文庫編『戦後短篇小説再発見15 笑いの源泉』講談社文芸文庫、2003堀田善衞「ルイス・カトウ・カトウ君」正宗白鳥「狸の腹鼓」 戦後短篇小説再発見15 笑いの源泉 (講談社文芸文庫)作者: 清水良典,講談社文芸文庫出版社/メーカー:...

文芸誌、総合誌

今日もの凄い勢いで立ち読みした雑誌記事を数点。 『新潮』2005年7月号、新潮社 蓮實重彦「「赤」の誘惑――フィクションをめぐるソウルでの考察」 本年5月にソウルで開催された第2回「世界文学フォーラム」において読み上げられた英文テキストの日...
記事

ああ、バートルビーよ。ああ、人間とは。

月曜社より、ジョルジョ・アガンベンのバートルビー論が刊行される(7月中旬)。 『バートルビー――偶然性について [附:ハーマン・メルヴィル『バートルビー』]』 ジョルジョ・アガンベン著 高桑和巳訳 月曜社 定価(本体2400円+税) 46並...

出版社PR誌

すべてをチェックしているわけではないが... 手にしたもののうちでおもしろく読んだ記事を。 『一冊の本』2005年6月号、朝日新聞社 島田雅彦「ロングインタビュー――快楽とともに二十二年」 橋本治「《行雲流水録48》 話すことと書くこと」 ...

Donna Donna

翻訳とブックガイド。 *-*久しぶりにジョーン・バエズを聴く。1960年リリースのデビュー盤。「ドナドナ」も収録。 Joan Baez, Joan Baez, Vanguard, 1960 Joan Baez 1アーティスト: Joan B...