熱烈に推薦され、「読まなきゃ」と手にとる。
- 作者: 柿本昭人
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
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「回教徒」とは、ナチス強制収容所において「生きる価値がないとされた者」を指す侮蔑の表現であった。収容所をめぐる膨大な証言の検証を通じ、9・11を経て戦後60年を迎えた現代社会をより根本的に規定するに到った「人間の識別」というナチズムの思考を問う。(出版社紹介文)
全560頁。いまは精読できない。とりあえず「はじめに」を読む。
【目次】
はじめに――アウシュヴィッツの「回教徒」とは
序章 皮膚――歴史の器官 本編へのエチュードとして
第0章 回教徒(Muselmann)/ムスリム(Muslim)/イスラム教徒(Moslem)
第I章 残忍な自己嘲弄? アウシュヴィッツの「回教徒」をめぐる侮蔑と享楽
第II章 意志を喪失した者たち アウシュヴィッツ強制収容所の抑留者が描く「回教徒」
II-I その知力は死に瀕しているか、死に絶えていた 「ユダヤ人」抑留者の側から
II-II 祈りを捧げるムスリム、その単調な揺れの動き 非「ユダヤ人」抑留者の側から
第III章 人間の影 他の強制収容所の抑留者が描く「回教徒」
III-I 見境なく運命を受け入れるマホメット教徒 「ユダヤ人」抑留者の側から
III-II 価値がないと見なされる者たちを追放する「無理からぬ傾向」 非「ユダヤ人」抑留者の側から
第IV章 生ける屍=戦闘機械 親衛隊員による「回教徒」という用語の使用
第V章 無意志の帰依/野蛮なる受動 「回教徒」という用語が研究者その他によって公的に登録される時
結び 人間と人類の名において
註
あとがき
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