私のいない部屋☆B&B

レベッカ・ソルニットの自伝『私のいない部屋』の刊行記念イベントに出ます。

ソルニットの訳者おふたりとの共演。緊張します。

“マンスプレイニング”という言葉を世に広めた新時代のフェミニズムを代表する作家、レベッカ・ソルニットの『私のいない部屋』(左右社)の刊行を記念して、オンライン配信のトークイベントを開催します。

レベッカ・ソルニットは、1961年生まれのアメリカの作家、歴史家、アクティヴィスト。カリフォルニアに育ち、1988年より文筆活動を開始。芸術・思索・土地・アメリカ史・フェミニズム・政治といった幅広いテーマについて旺盛な執筆を続けています。日本では、災害や危機の際に立ち現れる人々の自発的な相互扶助のメカニズムを追ったノンフィクション『災害ユートピア』が、東日本大震災を機にまず注目を集めました。その後、世界中に大きなうねりを生んだ#MeToo運動を準備するきっかけのひとつとなったといわれる「マンスプレイニング」の語を広めた『説教したがる男たち』がSNSを中心に大きな話題となり新たな読者を獲得。その一方で、歩くことがいかに人間の思考と文化に深く根ざしているかということを、広大な人類史を渉猟しながら浮かび上がらせた大著『ウォークス 歩くことの精神史』、迷うことの意味と恵みを探る哲学的エッセイ『迷うことについて』などが邦訳紹介され、読者の心をつかんできました。

はじめての自叙伝となる本書は、ソルニットが10代の終わりに親元を離れてサンフランシスコの一画で一人暮らしを始めた小さなアパートの記憶から書き起こされ、1980年代のサンフランシスコという街を通して多様な人々とコミュニティやカルチャーと出会い、「非存在」であった一人の若い女性が生き延びる術を手に入れ、やがて自らの声を獲得し物書きとして歩んでいく姿が回想されています。本書を読めば、その後、彼女が著すことになる本の主題のほとんどがすでに刻まれていることに驚くでしょう。

本イベントでは、かねてよりソルニットの大ファンであるという文筆家・編集者の吉川浩満さんと、ソルニットの著作を翻訳されてきたハーン小路恭子さん、東辻賢治郎さんをお迎えし、本書を手がかりにこれまでの著作や先頃出版されたばかりの最新作(『Orwell’s Roses』)を含めた未邦訳の著作も紹介いただきながら、多彩な執筆活動を続けるソルニットの作家としての魅力を解き明かします。

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