Dirty Rotten Imbeciles

とある雑誌の「心と脳」特集のブックガイド作成。

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数年ぶりにD.R.I.を聴く。『Dirty Rotten LP』(1982)は「ハードコア・パンクの精神」性など微塵も感じさせないハードコア・パンクの珠玉の一枚。28曲入りで26分。

(当時の多くのバンドがそうだったように)このバンドもその後クロスオーヴァー(ハードコア×メタル)の途へ向かうことになるが、(これも多くのバンドがそうであったように)まったくいただけないものであった。メタリックなリフと展開で押すのならば、それなりの構成、仕掛け、技術がなければならないだろう。60秒の曲を300秒もやってどうするのだ。

この時点ですでにクロスオーヴァーの兆しを見せてはいるものの、技術力がともなっていないというまったく偶然的な理由のために、かろうじて陥穽を逃れている。その点でもユニークな歴史的名盤である。

そういえば、わたしが高校生のころ、本作が『BURRN!』(*)のディスクレヴューで「1点」をつけられていたのを思い出した。100点満点で1点。評者はたしか伊藤政則氏だったような。

  • D.R.I., Dirty Rotten LP, 1982
Dirty Rotten LP

Dirty Rotten LP

◇D.R.I.(Dirty Rotten Imbeciles) – 公式サイト。
http://www.dri1.com/

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