大澤真幸さんと対談イベント☆本屋Title

東京・荻窪の本屋Titleさんにて、社会学者の大澤真幸さんとの対談イベントを開催します。2018年9月6日(木)19時30分スタート。下記Titleさんのウェブサイトよりご予約ください。

  • 【トークイベント】大澤真幸、吉川浩満「私たちは、人間をなんだと思ってきたのか。──人間解放の理論のために──」、本屋Title、2018/9/6

http://www.title-books.com/event/4984
開催日 2018年9月6日(木)
時間 19時30分スタート/21時頃終了予定
会場 Title 1階特設スペース
参加費 1000円+1ドリンク500円
定員 25名

吉川さんの新著『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』に、大澤さんは以下のコメントを寄せてくださいました。

「行動経済学が人間には不合理なところがあると実験によって示し、進化の血縁淘汰説がそこにも合理性があるのだと主張し、倫理的判断をめぐって脳科学が脳には複数のチャンネルがあるらしいことを発見し…といろいろなことを知ったおかげで、私たちは自分のことをよく理解できるようになった…だろうか? 否、である。厖大な情報の断片の中で、結局人間とは何なのか、ますますわからなくなった。私たちは、細い路地に迷い込んでしまったようだ。本書は、今日の認知科学の全体が、人間について何をどこまで明らかにし、どこからが未知なのかを示す、まことに正確で信頼にたる地図である。」

吉川さんの著作は『資本論』草稿のマルクスの言葉からタイトルを借りています。一見逆説的です。しかし、どうやら逆説ではない。マルクスの言葉──人間の解剖は猿の解剖のための鍵である──を読み解くことから、おふたりにお話を始めていただこうと思います。

大澤さんの『憎悪と愛の哲学』では、「宗教が社会現象なのではなく、社会の方こそが宗教現象である」という言葉が引かれ、「資本主義の神」が論じられます。「資本主義社会=無神論」と思う私たちはここでも逆説に出会います。さらに、「汝の敵を愛しなさい」というキリストの逆説的言明にも興味深い考察が加えられています。

現代は人間概念に地殻変動が生じてしまった時代、人間をどう定義すればよいか、共通の理解がない時代です。そんなとき、「私たちは、人間をなんだと思ってきたのか。」を振り返ることにも意味があるだろうと思うのです。

上に述べたいくつかの逆説を糸口に、「人間再入門」とそんな時代の「人間解放の理論」をおふたりに論じていただきます。そもそも、人間とその謎の同定がなければ、理念も理論も土台から崩れてしまいかねません。果たして現在の課題は何であるか、おふたりのお話を聴きながら、考えてみたいと思います。



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