人格の同一性

新刊ならぬ旧刊情報。サール『Mind』における「人格の同一性」(Personal Identity)についての訳文検討のお伴に。

  • シドニー・シューメーカー『自己知と自己同一性』菅豊彦、浜渦辰二訳、勁草書房、1989
  • シドニー・シューメイカー、リチャード・スウィンバーン『人格の同一性』寺中平治訳、産業図書、1986
自己知と自己同一性 (双書プロブレマータ)

自己知と自己同一性 (双書プロブレマータ)

人格の同一性

人格の同一性

前者はシューメーカーの古典的作品(1963)。後者はその後のスウィンバーンとの論争(ディベート)を編んだもの(1984)。

「哲学的、あまりに哲学的」な議論の数々。

『自己知と自己同一性』目次
第一章 自己知と身体
第二章 自己は実体か
第三章 自己と意識内容
第四章 自己同一性と記憶内容
第五章 心、身体、および人格の同一性
第六章 自己知はいかにして可能か

『人格の同一性』目次
第一章 人格の同一性――二元論の理論(リチャード・スウィンバーン)
 第一節 経験論の諸理論
 第二節 二元論の理論
 第三節 二元論と検証可能性
 第四節 人格の同一性の証拠
第二章 人格の同一性――唯物論者の説明(シドニー・シューメイカー)
 第一節 序
 第二節 同一性の概念
 第三節 記憶理論
 第四節 反論と修正
 第五節 心理的連続性としての人格の同一性
 第六節 機能主義と人格の同一性
 第七節 循環性の回避
 第八節 意識の統一と自己意識
 第九節 心と身体
 第十節 脳状態移植装置
 第十一節 人格の同一性と動物の同一性
 第十二節 複製人間からする反論
 第十三節 生き続けることと同一性の重要性
 第十四節 人格の同一性は〝単純で分析不可能か〟
 第十五節 概念分析かそれとも事実分析か
 第十六節 複製人間論再考
第三章 返答(リチャード・スウィンバーン)
第四章 返答(シドニー・シューメイカー)

【関連記事】
◇哲劇メモ > サール『Mind』翻訳/エディ・ヴァン・ヘイレン紀元(20050819)
http://d.hatena.ne.jp/clinamen/20050819/p2

コメント

  1. EON より:

    人格の自己同一性問題に関する本には、ロバート・ノージック著「考えることを考える」(青土社)の中の”第一章 自己の同一性(1 通時的な人格の同一性, 2 再帰性)”p.55–p.170、及びデレク・パーフィット著「理由と人格」(勁草書房)の中の”3 人格の同一性(第十章〜第十五章)” p.279–p.476、という見逃してはならないものと思います。

  2. clinamen より:

    EONさん、ご教示ありがとうございます! そうですね、パーフィットとノージックは見逃しちゃならんですね。とくにパーフィットは…

  3. EON より:

    人格の自己同一性問題をつらつら考えるに、この哲学的視点は近代の「主観性問題」(例えばアラン・ルノー「個人の問題 主観性の歴史」)の枠組みに捕らわれて袋小路みたいに感じます。それで、ノベルト・エリアスの「諸個人の社会」(法政大学出版局)の中の”第二部 自己意識と人間像の問題”(p.79–p.171)を読み返してみて、改めて社会学的視点と照合する必要性を強く感じました。

  4. clinamen より:

    恥ずかしながらエリアスの当該書は未読でありました。ご教示ありがとうございます。暇をみつけて読んでみます。