養老孟司さん(毎日新聞)

2014年11月9日付の『毎日新聞』にて、解剖学者の養老孟司さんによる拙著『理不尽な進化──遺伝子と運のあいだ』書評が掲載されました。過分なお誉めの言葉をありがとうございます。

私たちは進化論が大好き。著者はそう書き出す。私も進化論が好きで、高校生の頃から進化の本を読み漁(あさ)った。懐かしい。自分にもそういう時代があったなあ。そう思って読み始めたら、アレッだまされたかな、と思う。でも面白いから読み続けて、とうとう全部読み終えてしまった。疲れた。なぜって立派な哲学書を読まされてしまったからである。

進化論の面白さはどこにあるか、なぜそれが専門家の間でも極端な論争を呼ぶのか、本書はそこをみごとに説明する。近代の欧米思想史にもなっている。著者は自分の本の書き方は自分で掘った穴を自分でまた埋め戻しているようなものだと謙遜する。でも私は近年ここまでよくできた思想史を読んだ覚えがない。人文社会学の分野には近年良い著作が出る。個人的にそう感じる。経済だけではなく、日本社会は変わりつつあるのではないか。


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また、批評家の加藤典洋さんからもお言葉を頂戴しました。ありがとうございます。

約20年前、学生時代の親友が明治学院大学の加藤ゼミに所属しており、その縁で何度か加藤さんの研究室や研究旅行にお邪魔したことがあります(数年後に親友は突然他界してしまいました)。じつは加藤さんとサシでお話ししたことはほとんどないのですが、この親友の吸引力によって、加藤さんはいまだに近しい存在に感じます。以上、「旧知」についての解説。

あと11月14日(金)、社会学者の大澤真幸さんとのトークイベントが開催されます。

まだまだ予約可能。ふるってご参加ください。

理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ

理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ

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